カルロスとの約束、想いの詰まったパカマラ

2003年の最初の訪問でこの農園の虜になった僕は、当時勤務していた会社にぜひこのコーヒーを日本で販売しようと説得した。だが、なぜわざわざ高いコーヒーを買わなくてはならないのかと反対されてしまった。「いつか必ず君の素晴らしいコーヒーを僕の手で日本に紹介する」とカルロスに伝えると、彼は「気にするな。ホセは、俺のコーヒーアミーゴだから」と言ってくれた。
その後アメリカの大手コーヒー会社が彼のコーヒーを非常に高く評価し、全量独占買い付け契約を結んだ。彼のコーヒーが正しく評価され、僕はとても嬉しかった。しかしそれはカルロスとの約束を履行できなくなったという意味だった。